
FUMITAKE TAMURA | TAMURA 000(CD)
“もちろん音楽が音楽である限り、時間に沿って経過していくのは当然なのだが、 たとえそうであっても、音へと向かうわれわれの耳のあり方を変えることは十分に可能だ”
- 椹木野衣 -
Track List
000-01 x KILLER-BONG
000-02
000-03
000-04 x SHUREN the FIRE
000-05 x BABA
000-06
000-07 x KIMKEN
000-08
000-09 x KILLER-BONG
000-10
000-11
All Songs Produced & Mixed by Fumitake Tamura
Mastered by KIMKEN
Art Direction by TAMURA
試聴サイト
https://soundcloud.com/bun/tamura-000-album-teaser/s-mhQFE
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"FUMITAKE TAMURA と音の間の底"
美術批評家 | 椹木野衣
FUMITAKE TAMURA の新作は、これまでの彼の特徴であったサンプリングの手法は一聴しては後退しているように感じられる。
しかしより深い次元では、その延長線上にこのような音の空間が現われたと解釈することもできるはずだ。
本作で FUMITAKE TAMURA は音楽を時間軸に沿って展開するというよりも、絵画を描くように配置していくやり方を取っている。もちろん音楽が音楽である限り、時間に沿って経過していくのは当然なのだが、たとえそうであっても、音へと向かうわれわれの耳のあり方を変えることは十分に可能だ。
たとえば文学は読み進めるものと考えられているけれども、そしてその意味では時間軸に沿って展開されているけれども——ただしその時間の経過は個人によって異なり、その点では同じ時間を共有する音楽とはむろん異なる——小説と違って詩がそうであるように、文学には目で見るという性質もある。
パッと見て目に入る文字の配列や空白部分との対比は、詩にとって絵画のように重要だ。あるいはその絵画を例にとってみてもいい。一枚の絵は固有の空間を作り出しているけれども、この空間を散策するように体験するためには一定の時間の幅を必要とする。
それは彫刻でも同様だろう。こうして考えてみたとき、本作での音の配置を耳で追いながら、同時にそれを一定の画面に配置された音を目で追うように体験することで引き出される魅力というのが確実に存在する。
しかしそもそも、サンプリングとは聴取というよりも、地と図の関係を相対化する入れ子状の配置をめぐる技なのではなかったか。その妙技は本作でも十分に活かされている。
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Web : www.fumitaketamura.com
Instagram : www.instagram.com/buntamura
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